デザインというブラックボックス

デザインというブラックボックス

先日、テレビを見ていて東京都の桝添知事の発言に「不徳の致すところ」というのがありました。

都合のいい言葉です。自分が当事者であるにも関わらず、あたかも他人を叱責するように

自分の瑕疵を棚に置いて発言する。

昔はさほど怒りも覚えませんでしたが、最近は、腹立たしい思いが先に立ちます。

そういえば、都合のいい言葉というのは、デザインの世界にも多数存在します。

「こんなイメージで・・・」「デザイン次第ですね」

「イメージ」は、ニュアンス、テイスト、雰囲気、コンセプトなどに置き換えることができます。

では、なぜそうしないのか?その方が簡単だからです。

最も簡単に自分の感想を代弁してくれるもの、使えばそれだけで仕事をした気になるものです。

 

デザイナーに詳しく伝えるためには、お客様とのヒアリングで感じたものを正確に伝える必要があります。

しかし、お客様も自分が思っているものを正確に言葉で伝えられる人はほとんどいません。

日本語が難しいのか、ボキャブラリーがないのか、はたまた、本当にないのか。

デザインという言葉ほど危うく、頼りないものはありません。

制作する全ての工程をデザインという、発想力を源とする新しいイメージをデザインというのか。

つまりは、デザインというブラックボックスを安易に使うのでは、深いコミュニケーションで

できるだけ正確に伝えること。それが、私たちの仕事なのです。