ターンテーブル

ターンテーブル

昔のLPレコードをまだ200枚ほど持っているので、うちのターンテーブルは今でも現役だ。

最近またレコードがブームになっているらしく、実際CDショップに行ってみると、新しくプレスされたレコードが売られているし、安価なレコードプレーヤーもそばに売ってあったりして何やらこそばゆい気もする。

無論、いまさら本流にはならないだろうけど、せめてすぐには消えないでほしいなぁといったところである。

暖かなサウンドがいいとか、手間隙のかかるところがまたいいとか、レコードの良さを人々は口にするが、ホントなのかなと思う。私は、レコードをひっくり返すのがいたって面倒だし、針のスクラッチノイズは実はあまり好きではない。(音はCDのほうがいい)

ではなぜレコードを持っているのかといえば、アルバム一枚一枚に記憶がぶら下がっているために、容易に処分できないというのが本音なのだ。LPレコードは中学高校時代、数か月分のお小遣いを貯めないと買えない代物だった。夏休みにはレコード欲しさに汗だくでアルバイトをしていた。それだけに思い入れが強く、ジャケットを手に取るだけで、釣り糸の先にある当時の鮮明な記憶が、いとも容易くよみがえるのである。無論、いい思い出ばかりでもないのだが…。

アルバムの中には擦り切れて雑音だらけだったり、波を打ってもう針を落とせないものもあり、そんなときはわざわざレコードの中古店漁りをして買い換えている。

レコードを処分するのは、自分が死んでからでよさそうだ。