もう戻れない!

もう戻れない!

より機能的に、より省エネに、と家電や自動車などの技術の進化には驚かされます。

機能が多すぎて使いこなすのに苦労することも珍しくなくなりました。自分のまわりを見渡すと印刷業界の機材なども同じように進化していることに気がつきます。

ついこの間まで、仕上がり見本としての印刷(プリント)だったものが、品質が向上し完成品(オフセット印刷)にひけを取らなくなりました。印刷版まわりの作業が必要ないので、小ロットなどの部数によっては価格を低く抑えられます。

パンフレット・会社案内・カタログでも印刷業にとっては、短納期・高品質・低価格を一度に実現できる反面、市販されているプリンターやアプリケーションソフトの機能が充実し、個人でも出来るようになってきました。生き残りをかけて、新しい知識を貪欲に追い求めていかなければ、この変化に取り残されてしまうのでしょう(印刷業に限りませんが)。

先日、同年代の同僚と昔話をする機会がありました。パソコンなどありません。活版の、あの小さい1個1個の文字版がまだ倉庫に多量に積まれていた時代です。オフセット印刷が全盛の頃でしょうか?

紙に印画紙(写植と呼ばれる印字された文字)を糊で貼付けて版下と言われるフィルム版の元を作っていました。この版下から製版→刷版→印刷と進んでいく訳ですが・・・。

版下には作った人の個性や癖が出たりして一枚一枚 味がある物でした。昔の印刷って前工程が多くて、同じ物をちょっと修正するのが本当に大変だったなあ などと思い出話に花が咲きました。

でも、どんなにいい豊かな時代でも、昔には帰れません。今はパソコン→プリント(印刷)です。修正も今は前回のデータを持ってくればいいだけですから!