秋田 文学の土壌

秋田 文学の土壌

皆さんは、石川達三という作家をご存知でしょうか。

1935年、芥川賞第1回受賞作家で、横手市の出身です。受賞作の「蒼茫(そうぼう)」はブラジルでの体験を基にした作品で、その後も社会派作家として活躍しました。

また、「蟹工船」を著した小林多喜二も秋田県北秋田郡下川沿村(現大館市)の出身。当時日本のプロレタリア文学の旗手として活躍したが、当時の特高警察に目をつけられ、最後は獄中で拷問の末、生涯を閉じた。

蟹工船は、当時のプロレタリア文学の代表作として国際的評価も高く、多くの言語に翻訳され、また漫画にもなっている。

とはいえ、私は一度も読んだことがありません。ただ、土地柄と文学的傾向を考えるとき、あくまで個人的な見解ですが、内向的(私小説)、政治的文学への傾向が強いように思えます。

秋田県人の特質として、一つのことに情熱を傾ける性行は、昔から変わらないように思います。頑固で、控え目で、あらゆる事に批判的で、しかし、一人で考えることは、得意。悪く言えば、協力関係を築きにくく、閉鎖的。

これを書いている、かく言う私も生粋の秋田県人。

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上記以外にも、現在、活躍している秋田県出身者でいうと、西木正明(直木賞受賞)、内舘牧子だろうか。