亀山会長、ご存じないんですか?

亀山会長、ご存じないんですか?

先日、ニュースサイトを色々と漁っていたら、おもしろい記事を見つめました。

DMMの亀山社長と大学生の座談会です。

「どうせ破壊されるなら自分たちで壊す」鈴木寛×DMM亀山会長対談で語られた“生きたビジネス”の話

DMMと言えば、アダルトから端を発して、証券会社やIT企業まで、幅広く手がける日本のトップ企業です。

その創業者である、亀山会長と慶応大学の「すずかんゼミ(元文部科学副大臣の鈴木寛氏が主宰するゼミ)」の学生の対談です。おもしろくないわけはないでしょう。

その中でこんな下りがあります

鈴木 僕は「ビジョン」じゃなくて、「フィロソフィー」「哲学」って言うようにしているんですね。どういうことかと言うと、世の中はどんどん変わってきていますから先のことは本当に見えない。ビジョンというのは5年後、10年後の将来のあるべき姿や理想で、そこからさかのぼってく。僕はこのビジョンを描いてPDCAサイクルを回すっていうことが嫌いなんですね。

亀山 何それ? PDCA?

鈴木 「PLAN」「DO」「CHECK」「ACTION」のPDCAサイクルを回していくと。

亀山 へぇー、そういう流行り言葉があるのね。

鈴木 流行り言葉があるんですよ(笑)。

亀山 ここのみんなは知ってるの?

鈴木 みんな知ってるんですよ、一応(笑)。

はい、亀山会長は、PDCAをご存じなかったのです。これは、ショックでしたね。PDCAなんて一流企業の経営者なら誰しも知っている用語だと思っていましたから・・。

経営コンサルやビジネス用語をかじっている輩なら誰でも知っている用語です。

つまりは、亀山会長は経営コンサルに頼ることなく、ここまで会社を大きくしたということでしょう。

あらゆる判断を迫られる時、様々な事業を回していく際に必ず私達は、PDCAという言葉にぶつかります、又は、提示されます。

しかし、亀山会長は、PDCAという表面上のデータではなく、泥臭く自分の嗅覚だけで判断してきたということです。

まさに「生きたビジネス」の体現者だから言える言葉です。

どうせ壊されるなら自分たちで壊す

これもこの対談で語られている内容ですが、自分が属する業態、分野、事業を他人に壊されるのは嫌だから、自分で壊す。新しい事業・業態を自分で作って、自分で壊せば、何も怖いことはない。

天才の一語に尽きます。

普通の人は、これが出来ないからPDCAだの、CVRだのの専門性に頼るのです。他人がやって成功した事例を真似れば、何かあるかもしれない・・・と信じて。

結局は、ビジネスで成功するのは「ひと」です。ロボットが台頭しても、AIで人間の労働力が半減しても、結局は、人は人を求めている。亀山会長の記事を読んでいるとそこに尽きるような気がしました。