ストーリーのある「秋田ことづくり」について
先日、弊社で発行しているフリーペーパー「どあっぷ」の取材で、昨年東京から移住して「秋田ことづくり」という会社を立ち上げた女性、矢野智美さんにお会いして、お話をお聞きする機会をいただきました。
矢野さんは東京生まれの東京育ち、大手企業で働きながらMBA(経営学修士)を取得したバリバリのキャリアーウーマン。そんな矢野さんが秋田で企業するに至る根源となったのは、幼い頃より秋田のおばあちゃんに送ってもらっていた秋田の果物の美味しさだったそうです。
「秋田の果物はとても美味しいのに知名度が低い。お酒と組み合わせることで、その魅力を伝えられるのではないか」と着目し、秋田県産の旬の果物とそれにあう秋田のお酒をセットにして定期的に宅配する「Fruitreat(フルートリート)」というサービスを始めたのです。
矢野さんのお話をうかがっていて感じたのは、矢野さんが「Fruitreat(フルートリート)」を通じて届けたいのは、単に「美味しい食材」だけではなく、その食材をはぐくんだ秋田の風土であったり、生産者の哲学、手間と情熱、食べ頃や、美味しい組み合わせ……
そういった「もの」や「ひと」を取り巻く無数のストーリーも一緒に届けたいのだということを強く感じました。実際に、何のツテもない秋田でどうやって生産者や蔵元を開拓していったのか?とお尋ねしたところ、「最初はネットや資料を調べたり。あとは実際に生産者の果樹園や酒蔵に足を運んで、生産する様子を見せてもらって生産者と対話しながら自分の目と耳で確かめました。」とのお答え。そんな彼女の熱意に賛同して「ことづくり」の仲間たちの輪が少しずつ広まってきているとのこと。セットの中には、生産者の思いや食べごろを綴ったポストカードも同封されています。
「Fruitreat(フルートリート)」の果物は、今まで首都圏にはほとんど流通していなかったもの。生産果樹園や蔵元の名をきくと、「うーーん、わかっていらっしゃる…」と地元民も思わず唸ってしまうようなツウなセレクトです。よくぞここまで秋田の魅力をすくいあげて下さいました…と頭の下がる思い。地元の私たちももっとがんばんなきゃ…と背中を押された気がしました。
残念ながら、フリーペーパー「どあっぷ」8月号では、トピックス程度にしか「秋田ことづくり」のことをご紹介できません。興味のある方はhttp://fruitreat.jp/index.html か https://www.facebook.com/pg/akitaktd/about/?ref=page_internal で矢野さんの思いや「秋田ことづくり」のストーリに触れてみてください。
ちなみに、7月は大粒ブルーベリーと古代米を使ったロゼタイプのスパークリング日本酒、8月は地ビールとフルーツトマトの予定だそうです。桃、葡萄、りんご、などなどこれから次々に旬を迎える秋田の果実とお酒。「Fruitreat(フルートリート)」でストーリーごと味わってみてはいかが。